Haworthi-Ya

草と分類

Haworthia venusta

毛深いハオルチアとして有名なヴェヌスタ。数年前にナンバー付きの個体がヤフオクに出ていたので購入。

同じ産地でも個体差があるらしく、葉の大きさや毛深さがいろいろ違うらしい。というか別ナンバーでも産地は1か所、しかも20m四方(!)しかないらしい(http://haworthia-gasteria.blogspot.com/2008/02/haworthia-cooperi-var-venusta.html)。よくみつけたなーと思ったが、やはり記載以降しばらく見つかっていなかったようだ。

 

Haworthia venusta株

Haworthia venusta GM292, NE of Alexandria この個体は葉の幅がかなり広い。青みをおびたグレーが綺麗。(2020. VI. 8.)

 

ふつうの軟葉系ハオルチアより少し暗めの環境で作っているが、間延びしないのでこれが正解らしい。

好きな原種なのでもう数個体ほしいが、ナンバー付はあまり出回らないのでとりあえず葉挿しでもするしかない。

 

Haworthia_venusta葉の拡大

Haworthia venusta GM292, NE of Alexandria もう少し毛深い方が好きだがデカいので満足。 この毛はなに由来なんだかよくわからない。鋸歯ではないし、トリコームでもなさそう。(2020. VI. 8.)

 

おまちかねNomenclatureタイム!!

原記載は、

Haworthia venusta C.L.Scott, Bradleya 14: 87 (1996).

だが、BayerはこれをH. cooperiの変種に降格させて

H. cooperi var. venusta (C.L.Scott) M.B.Bayer, Haworthia Revisited: 56 (1999).

ちなみにBreuerはH. salinaの変種として、

H. salina var. venusta (C.L.Scott) Breuer, Alsterworthia Int. 16(2): 6 (2016).

 個人的には独立種でいいと思うが、H. salinaを見るとなんか変種な気がしてこなくもない。ちなみに記載が載ってる雑誌はフリーでは読めません。なのでタイプとかの話はできない。

ハオルチアはDNAでも見ればいろいろと分かるだろうけど、ハオルチア界隈には分子系統樹の原理をわからずに批判してるような研究者がいるのでめんどくさそう。指摘の大部分は妥当だけど、根本的な部分は勉強してないことが分かる内容。もっともハオルチアは交雑が頻繁に起こってそうなので、葉緑体数領域で良い系統樹が描けるとは思わないが、多分いまならいろいろできる気がする。やるか。