Haworthi-Ya

草と分類

Haworthia hybrid

オリジナル交配のハオルチアがいい感じになってきたので紹介。ありがちな見た目だが、初めて自分でした交配なので、結構気に入っている。

 

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Haworthia hybrid いろいろと管理を失敗したため、これで実生5年くらい。やっと立て直して親株と同じくらいの成長速度になった。(2020. IV. 22.)

 

両親はグリーンレツーサというやつと、H. isabellae DMC11034。見事に中間型になった。isabellae由来の青っぽい透明感が、グリーンレツーサ由来の大きな窓と葉に乗った感じ。

 

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Haworthia 'Green Retusa' 先ほどの交配種の種子親。原種なのか不明。はじめは単頭のキレイな株だったが、子吹きしまくってボールになってしまった。(2020. V. 29)

 

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Haworthia isabellae DMC11034 Philip Tunnel near Hankey 先ほどの交配種の花粉親。初めて買ったロカリティーデータ付きの原種。好きな種類なので増やしたいが、なかなか子を吹かない。(2020. V. 24)

 

 

Lapeirousia oreogena

Lapeirousia属は南アフリカに40種程度が分布するアヤメ科の球根植物。ヒメヒオウギなどに比較的近縁なようだ。

中でもL. oreogenaは小さく縮れた草姿と青紫の花のバランスが素晴らしい。某山草店で一目ぼれし購入。

 

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Lapeirousia oreogena 青紫に黒い斑紋、さらに白い矢じり模様が入る。ポリネータ―からみたらめちゃくちゃ目立ちそう。 (2020. III. 1.)

 

現地では、口吻が異常に長いツリアブモドキの仲間(Prosoeca sp., Nemestrinidae)に送粉されるらしい。確かに花筒部分が距のように長く伸びている。(参考論文:Competition versus facilitation: conspecific effects on pollinator visitation and seed set in the iris Lapeirousia oreogena)

 

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Lapeirousia oreogena 花粉まで青紫色でオシャレ。 (2020. III. 1.)

 

栽培は今年始めたばかりなのでよくわからない。人工受粉したところ結実したが、すべてしいなだった(肥培が足りなかったか)。ただし、分球率は良さそうで、去年と同サイズのもの1球と、半分程度のもの1球に分かれていた。

球根の形は変わっており、ニンニク1片の下半分を切ったような形をしている(写真は撮り損ねた)。

この手の球根植物の冬場の保温具合がよくつかめない。暖かすぎるとよくなさそうだが、霜に当たるのはまずそう。同じ地域に生育するハオルチアは割と強いが、同じ扱いをすると低温で傷む気がする。

 

 

タイのシュンラン??

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Cymbidium goeringii s.l. 花弁が尖るタイプのシュンラン(広義)。細いが落ち着いた花。 (2020. I. 13.)

 

タイ産のCymbidium sp.として購入。花の形態などをみると、雲南などの春蘭(Cym. goeringii s.l. )と似ている。雲南のものと同様に有香。タイからはCym. goeringiiの記録はなく、本当にタイ産なのかは不明。もしかしたらタイの北部にはあるのかもしれないが、雲南のものかもしれない。

 

余談だが、このような花を咲かせる個体を含めて、花茎1本に花1つを付ける個体はすべてCymbidium goeringiiと扱われることが多い。しかし、このような個体と日本のシュンランを同種だと言われても納得しようがない。そのうち誰かが遺伝子でも調べてくれれば解決するかもしれないが、まだ先のことだろう。

 

 

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Cymbidium goeringii s.l. 花弁は細いが花のサイズはそこそこ大きく、日本の春蘭より目立つ。 (2020. I. 13.)

 

生育は日本の春蘭よりいい印象。冬でも花芽は休眠せずに成長を続けるため、多少加温したほうがいいのかもしれない。

 

 

 

テリポゴンのような花

先日のレパンテスと同じときに買ったもう一つのレパンテス、Lepanthes telipogoniflora

L. tenticulataとは異なりこの種は株は小さいが花は大きい。コロンビア西部に分布。

種小名はTelipogonのような花という意味で、花の形が同じく南米に分布するラン科Telipogonに似ることに由来。

 

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Lepanthes telipogoniflora 葉より大きい花を咲かせる、とはいえ絶対的には小さい。実物はもう少し透明感がある。 (2020. III. 15.)

 

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Lepanthes telipogoniflora この種は花が葉とは独立して咲くタイプのレパンテス。 (2020. III. 15.)

 

栽培は低温多湿が維持できれば簡単で、花もよく咲き、株もよく増える。問題は夏場の高温だが、この種は他のレパンテスと比べれば高温には強いらしい……※高温(25℃)

 

ということで水槽用クーラーの導入を検討中。

 

 

 

レパンテス

株は小さいが花は個性的なレパンテス(Lepanthes)。中南米の雲霧林などに1000種以上が生息する。

暑さに弱いこともあり手を出していなかったが、サンシャインシティラン展で南米の業者が安く持ってきていたので購入。

 

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Lepanthes tentaculata 近縁種が多く、その形態も似通っているため、この個体が本当にL. tentaculataかどうかは不明。(2020. III. 12)

 

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Lepanthes tentaculata 花の拡大 。スマホ用の拡大レンズで撮影。面白い形をしている。(2020. III. 12)

 

購入して1週間ほど落葉が止まらず、葉が3枚になってしまったが、低温多湿を維持することで復活・開花した。環境が合えば成長は速そうだし、簡単な気がする。

もちろん環境の維持が一番難しいのだが……